島抜(読み)しまぬけ

精選版 日本国語大辞典 「島抜」の意味・読み・例文・類語

しま‐ぬけ【島抜】

  1. 〘 名詞 〙 流刑遠島(おんとう)の刑に処せられた者が、島から抜け出すこと。また、その罪人江戸時代、その者に対しては、その島で死罪の刑が科せられた。島破り。島紛失(しまふんじつ)
    1. [初出の実例]「伊豆国附新島流人藤助島抜いたし候一件」(出典:徳川禁令考‐後集・第四・巻三三・寛政七年(1795))

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世界大百科事典(旧版)内の島抜の言及

【遠島】より

…流人として不良の行為があれば島替(しまがえ)に処するが,実際は死刑にした。島からの逃亡を島抜(しまぬけ),島紛失などというが,浦触(うらぶれ)という触書を発して捜索し,逮捕されればその島で死罪となった。藩でも島を領有する場合は遠島を行うことがあり,島をもたない藩では永牢(ながろう)という無期禁固に代えるのが原則であった。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」