布西郷(読み)ふせごう

日本歴史地名大系 「布西郷」の解説

布西郷
ふせごう

和名抄」所載の郷。訓を欠くが、布西の「西」字は山城国久世くせ郡が久勢郡・久西郡とも表記されるように、フセの読みが妥当である。郷名は、正倉院に伝存する紙箋に「越中国射水郡布西郷 千嶋戸調白(綿)壱牒 天平勝宝六年」とあるのが早い。天平勝宝六年(七五四)一〇月における調綿の進納とみられ、奈良時代に布西郷の表記が行われていたことがわかる。布西は布勢水海ふせのみずうみの布勢に通じるが、「万葉集」には「布勢水海(巻一七)、「布勢能宇美」(巻一七)、「布勢能宇良」(巻一八)、「敷勢能宇良」(巻一八)など布勢の字が多い。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

貨幣 (名目) 賃金額を消費者物価指数でデフレートしたもので,基準時に比較した賃金の購買力を計測するために用いられる。こうしたとらえ方は,名目賃金の上昇が物価の上昇によって実質的には減価させられている...

実質賃金の用語解説を読む