幸崎遺跡
こうさきいせき
周防灘北岸の山口湾岸に分布する山口湾岸先土器遺跡群中の一遺跡である。山口湾岸の秋穂半島の西端にある大江山とよぶ花崗岩丘陵の南麓には、標高一〇―二〇メートルの中位段丘があり、この段丘面に後期や晩期の旧石器散布地が三地点見付かっている。先土器時代と新石器時代の遺物が混在し、両者の区別が困難なものもあるが、最近の研究では形態上の特徴から、大型のナイフ形石器とそれに伴うとみられる刃器状剥片の幸崎I文化と、小型のナイフ形石器や台形石器・石刃核・細石刃をもつ幸崎II文化とに分けられている。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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