広渡寺(読み)こうとじ

日本歴史地名大系 「広渡寺」の解説

広渡寺
こうとじ

[現在地名]飯能市八幡町

曹洞宗寺院で、山号は平寿山、本尊は運慶作と伝えられる延命地蔵。寺伝によれば永和二年(一三七六)の開創とされ、その後能仁のうにん寺五世の吉州伊豚により再興されたというが、「風土記稿」には「花渓正春ヲ中興開山トス、永禄四年九月朔日寂ス、其後能仁寺五世吉州伊豚再興ス」とある。慶安二年(一六四九)徳川家光から地蔵堂領として三石を寄進された(「徳川家光朱印状」寺蔵文書)。当寺は慶応四年(一八六八)のいわゆる飯能戦争の際に戦火に遭い、古文書等の多くも焼失したというが、なお二〇点余が残されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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