床離る(読み)トコハナル

デジタル大辞泉 「床離る」の意味・読み・例文・類語

とこはな・る

夫婦関係がなくなる。離婚する。
「年ごろ相馴れたる、やうやう―・れてつひに尼になりて」〈伊勢・一六〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「床離る」の意味・読み・例文・類語

とこ‐はな・る【床離】

  1. 〘 自動詞 ラ行下二段活用 〙
  2. 床から離れる。寝床から起き出す。
    1. [初出の実例]「まして宿よりせわしく心もつけず、床(トコ)ばなれての朝、夜前の首尾互に聞事もなし」(出典浮世草子・好色二代男(1684)五)
  3. ( 夫婦が寝所を別にする意から ) 男女の関係が絶える。離婚する。
    1. [初出の実例]「年ごろあひ馴(な)れたる妻(め)、やうやうとこはなれて、つひに尼になりて」(出典:伊勢物語(10C前)一六)
  4. 住みなれた家を出て他所に行く。
    1. [初出の実例]「すみなれそめしふるさとを、とこはなれ行かなしみも」(出典:浄瑠璃・清水観音利生物語(1681頃か)三)

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