府中五山(読み)ふちゅうござん

改訂新版 世界大百科事典 「府中五山」の意味・わかりやすい解説

府中五山 (ふちゅうござん)

武田信虎が築いた躑躅崎(つつじがさき)館(甲府市)の周辺に散在する,臨済宗妙心寺派5ヵ寺の総称。信虎の子晴信は,臨済宗妙心寺派の僧岐秀元伯を師と仰いで出家し信玄と号したが,元伯のために長禅寺を開創した。妙心寺派の禅に帰依した信玄は,由緒ある4ヵ寺を城下移転および復興して長禅寺と併せ府中五山と称し,5ヵ寺に特別な保護を加えるようになった(永禄年間)。4ヵ寺はもと五山派寺院であったが,この時信玄が妙心寺派に改めたのは,幕府の支配下にある五山派との関係を断つと共に,府中五山をして領内寺院の統制を意図したためと考えられる。長禅寺のほか五山には,東光寺,能成(のうじよう)寺,法泉寺,円光院がある。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

4月1日の午前中に、罪のないうそをついて人をかついでも許されるという風習。また、4月1日のこと。あるいは、かつがれた人のこと。四月ばか。万愚節。《季 春》[補説]西洋もしくはインドに始まる風習で、日本...

エープリルフールの用語解説を読む