廿河庄(読み)にじつこうのしよう

日本歴史地名大系 「廿河庄」の解説

廿河庄
にじつこうのしよう

中世に現川上村域にあった吉野の金峯山きんぶせん吉水院領荘園と考えられる。二十講庄とも書く。弘和三年(一三八三)の後亀山天皇綸旨(吉水神社文書)に「大和国吉野郡二十講并竹原知行不可有相違者天気如此、悉之以状 弘和三年十一月十二日 吉水兵部殿 中宮亮判」とある。また応永一五年(一四〇八)惣郷衆議(同文書)には

<資料は省略されています>

とみえる。これによると、応永一五年に河上郷三村が上野宮(後村上天皇皇子説成親王)を擁して挙兵し、吉水院領廿河・竹原の両庄を押領したので、寺家(金峯山寺か)・惣郷(川上荘(郷)二四ヵ村惣郷か)が三村を降伏させ、惣郷として事書を作り、吉水院に両庄を安堵したものと考えられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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