弥山社(読み)みせんしや

日本歴史地名大系 「弥山社」の解説

弥山社
みせんしや

[現在地名]岩国市大字阿品

弥山は阿品あじな瓦谷かわらだにおよび日宛ひなた(現玖珂郡美和町)の境界をなす山であるが、山頂天狗を祀ると伝える弥山社がある。

「岩邑志」は「此山ニ新四郎ト云天狗住シテ、或ハ僧、或ハ山伏、或ハ武士ノ形ニ現シ、樵牧ノ目ニ見ヘシコト度々也、又音楽ノ声ノ聞ユルコト有、春秋ハ昼前、秋冬ハ昼過也、夜中ニ聞ユル事モアリ、郷俗是ヲオナリト云、又サゴヱトテ、五月早苗ヲサスベキ比、弥山ノ辺ニ当リテ田植歌ノ声アリテ聞ユ、此声ヲ聞テ村中ノ稲ヲ植ル期トス」と記す。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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