祭神(読み)さいじん

精選版 日本国語大辞典 「祭神」の意味・読み・例文・類語

さい‐じん【祭神】

〘名〙 神社にまつってある神。祭祀(さいし)対象である神。
延喜式(927)九「御巫祭神八座」

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デジタル大辞泉 「祭神」の意味・読み・例文・類語

さい‐じん【祭神】

神社に祭ってある神。

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百科事典マイペディア 「祭神」の意味・わかりやすい解説

祭神【さいじん】

神社にまつられる神。古代には現実の人間や天皇を祭神とする例はまれで,氏神産土(うぶすな)神人格神ではなく,記紀の神代巻所載の神名を除けば,《延喜式(えんぎしき)》(神名帳)にある3132座の神のほとんどは地神(じがみ)であった。鎌倉時代以降,血縁地縁に固有の祖先功労者などが人格神としてまつられるようになり,この傾向は次第に強まった。明治時代にも現実の人間を祭神とする崇敬社が多くつくられた。
→関連項目相殿

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「祭神」の意味・わかりやすい解説

祭神
さいじん

神社に祭られる神をいう。神社には一般的に複数の神々が祭神として祭られるが、その場合、もっとも中心になる神を主神または主祭神(しゅさいじん)といい、他の神を相殿神(あいどのかみ)ともいう。神社の祭神には、『古事記』や『日本書紀』などの古典に名がみえる神々のほか、歴代の天皇や歴史上の人物がある。またある特定の地域を支配するとされる神で、とくに神名のない神も、ときとして神社の祭神となっている場合がある。靖国(やすくに)神社や護国神社では戦没者の霊を祭神とする。百済(くだら)王や高麗(こうらい)王などの朝鮮系帰化人を祭神とする神社もある。全国の神社のなかでは、稲荷(いなり)神社がもっとも数が多いので、その主祭神である宇迦之御魂神(うかのみたまのみこと)(倉稲魂(うかのみたま)神)がもっとも数多くの神社で祭られている祭神といえよう。

[落合偉洲]

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