普及版 字通 「彳」の読み・字形・画数・意味
彳
3画
[字訓] たたずむ
[説文解字]
[字形] 象形
交叉路を示す行の左半。行を左右、彳・(ちよく)に分かつ。彳は躅(てきちよく)、よちよち歩きの意。ゆえに小歩の意とする。〔説文〕二下に字形を「人の脛(すね)の三屬相ひなるに象る」とするが、十字路の左半の形である。
[訓義]
1. たたずむ。
2. すこしあゆむ。
3. 彳、よちよちあるき。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕彳 タタズム・アユム・スクナシ/彳 ―トタタズム
[部首]
〔説文〕彳部に三十七字、〔玉〕に百十字を属する。限定符としての彳は、外に赴いて行為することを示し、旁字がその初義を示すことが多い。(徳)・(往)・彼・得・(御)は、卜文・金文の字は彳に従わない形であった。彳を単独に用いた例はなく、晋の潘岳〔射雉の賦〕に「彳して中ごろ輟(や)む」とその字を用いる。彳を躅の音に合わせて用いたものであろう。躅は擬声語である。
[語系]
彳thiek、diek、thiok、躅diokは声近く、彳・躅はそれぞれ双声・畳韻を以て形況を示す語。dio-dia、踟die-dio、躊diu-diaなども、みな同系の語である。
[熟語]
彳▶
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報