後天性血友病

内科学 第10版 「後天性血友病」の解説

後天性血友病(循環抗凝固因子による出血傾向)

(1)後天性血友病
 自己抗体産生により第Ⅷ因子活性が低下し出血傾向をきたす疾患で,特に中高年以降に突然,著明な出血傾向が出現した場合には本症を疑う必要がある.発症頻度は人口100万人あたり年間1人と推定され,自然発症する後天性凝固因子インヒビターのなかで最も多い.発症年齢の分布は二峰性を示し,60~70歳代が最も多く,ついで20~30歳代が多い.本症は,妊娠分娩,自己免疫疾患,悪性腫瘍,薬剤投与に随伴して起こるが,半数近くは基礎疾患のない健常人に突然発症する.
 最も頻度が高い出血症状は,皮下出血と筋肉内出血で,関節内出血は先天性血友病と比べるとはるかに少ない.消化管出血,中枢神経系出血,後腹膜出血,後咽頭出血など重篤な出血をきたす症例もまれではなく,出血による死亡は20%近くに達する.
 スクリーニング検査では,インヒビターによる第Ⅷ因子の抑制を反映して,活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)のみの延長を認めるが,患者血漿と健常者血漿を等量混和2時間後にAPTTを測定したとき(補正試験),先天性血友病ではAPTTが著明に短縮するのに対して,本症では短縮は軽度である.止血治療には,活性型第Ⅶ因子濃縮製剤もしくは活性型プロトロンビン複合体濃縮製剤が用いられる.それに加えて,自己抗体の産生を抑制,消失させるために,副腎皮質ステロイドなどを用いて免疫抑制療法を行う.[白幡 聡]

出典 内科学 第10版内科学 第10版について 情報

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