御字(読み)おんのじ

精選版 日本国語大辞典 「御字」の意味・読み・例文・類語

おん‐の‐じ【御字】

〘名〙 (形動) (江戸初期の遊里語から出た語。御の字を付けたいほどのものの意から)
① 特にすぐれたもの。また、そのような人。
歌謡・淋敷座之慰(1676)吉原太夫浮世たたき「是こそお町のおんのぢと床入をはじめたはじめた」
② 非常に結構なこと。きわめて満足なこと。
※雑俳・柳多留‐五(1770)「御の字に成ったと花見したくする」
歌舞伎天衣紛上野初花河内山)(1881)五幕「割に合はうが合ふめえが、二十両なら御の字だ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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