最新 地学事典 「御岳・昇仙峡花崗岩」の解説
みたけしょうせんきょうかこうがん
御岳・昇仙峡花崗岩
Mitake-Shosenkyo granite
関東山地南部の白亜紀付加堆積体である小仏層群中に中新世中期に貫入した花崗岩体。金峰山岩体,瑞牆─昇仙峡岩体とも。西方に分布する徳和型花崗閃緑岩によって貫入を受ける。全岩SiO2量70wt%以上のシリカに富むⅠタイプ・チタン鉄鉱系列中粒~粗粒黒雲母花崗岩からなる。岩体は北部の御岳あるいは瑞牆岩体と,小仏層群を挟んで南部の昇仙峡岩体とからなる。北部岩体は小仏層群のルーフペンダントをもつ。最大高度差約2,000mにわたって岩相の高度変化がみられ,上位相は細粒の花崗斑岩質となるが,全岩化学組成に高度差による系統的変化は認められない。全体としてアプライト・ペグマタイトの発達がよいが,北部岩体の中位には顕著なアプライト・ペグマタイト質複合岩床群が存在する。また,北部岩体中には何層かに分かれて花崗斑岩質暗色包有岩の水平にのびた濃集帯が発達する。岩体北部について15.62±0.21Maと15.49±0.25Ma,岩体南部について15.28±0.33MaのジルコンU-Pb年代が報告されている(Sawaki et al., 2020)。加藤祐三(1968)命名。
執筆者:高橋 正樹・斉藤 哲
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

