西方(読み)にしかた

日本大百科全書(ニッポニカ)「西方」の解説

西方
にしかた

栃木県西部、上都賀郡(かみつがぐん)にあった旧町名(西方町(まち))。現在は栃木市の北端部を占める。旧西方町は1994年(平成6)町制施行。2011年栃木市に編入。東武鉄道日光線と国道293号が通じる。金崎(かなさき)は近世日光例幣使(れいへいし)街道の宿駅として発展し、街道筋の家並みにその名残(なごり)をとどめる。米作を中心に野菜栽培が盛んで、裏作にイチゴのハウス促成栽培が行われる。北部に宇都宮西中核工業団地が造成され、企業が進出している。足尾山地東端部の真名子(まなご)にはゴルフ場も造成され、思(おもい)川沿いの桜堤は県二十勝の一つである。金井の薬師堂にある鉄造薬師如来坐像(にょらいざぞう)は国指定重要文化財。旧西方町の人口は6521(2010年国勢調査)。

[村上雅康]

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精選版 日本国語大辞典「西方」の解説

にし‐かた【西方】

〘名〙 (「にしがた」とも) 西の方角。また、勝負などの場合に、双方を東西に分けた時の、西に位置する陣営。
※相撲講話(1919)〈日本青年教育会〉相撲見物記「初日の物言ひに泣かされた玉椿が、又しても西方(ニシガタ)の精悍小錦に敗れて」
※戊辰物語(1928)〈東京日日新聞社会部〉五十年前「五十年前頃はひどく番付が流行した。〈略〉牛肉〈略〉現今浅草名代の米久は西方(ニシカタ)前頭二枚目にある」

さい‐ほう ‥ハウ【西方】

〘名〙
① 西の方。西の方角。仏教では、極楽浄土があるとされる方角。せいほう。
※観智院本三宝絵(984)中「我は救世也。家は西方にあり」
※平家(13C前)三「大臣みづから彼行道の中にまじはって、西方(サイハウ)(高良本ルビ)にむかひ」
※菅家文草(900頃)四・仁和四年自春不雨。府之少北、有一蓮池「西方色相聞為宝、南郡栄華見可憐」

せい‐ほう ‥ハウ【西方】

〘名〙 西の方角。西の方面。さいほう。
※将門記(940頃か)「便ち国庁の西方の陣を開き、彼の介を出さしむ」 〔詩経‐邶風・簡兮〕

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「西方」の解説

西方
にしかた

栃木県南部,栃木市北部の旧町域。足尾山地南東斜面から思川中流域の平地に位置する。1955年西方村と真名子村が合体,1994年町制,2011年栃木市に編入。中世に西方氏が築城した。中心地区の金崎は,近世日光例幣使街道宿場町であった。米作,イチゴ栽培が行なわれる。

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デジタル大辞泉「西方」の解説

にし‐かた【西方】

西の方角。
勝負・競技などで、東西に分けた場合、西に陣どったほう。

にし‐ざま【西方】

西のほう。西の方角。せいほう。
「二条より―に」〈古本説話集・上〉

せい‐ほう〔‐ハウ〕【西方】

西の方角。西の方向。さいほう。

さい‐ほう〔‐ハウ〕【西方】

西の方。せいほう。
西方浄土」の略。

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世界大百科事典内の西方の言及

【極楽】より

…大乗仏教になって多くの仏菩薩が考えだされるようになったとき,それぞれの仏菩薩がそれぞれの浄土をもつという思想が現れた。そのなかでも阿弥陀仏の西方極楽浄土は阿閦(あしゆく)仏の東方妙喜国と並んで特異なものである。《阿弥陀経》によると,阿弥陀の浄土は西方,十万億の仏土を過ぎたところにあり,苦はなく楽にみちているので極楽と名づけられる。…

※「西方」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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