旺文社世界史事典 三訂版 「徴税請負人」の解説
徴税請負人
ちょうぜいうけおいにん
publicani
一定地域の税金を国家への納入額よりも多く徴税し,巨利を得た。共和政末期の政治に発言力を増したが,帝政期には弱まった。
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…租税徴収の一方式で,国家が租税の徴収を一定の契約で私人に委託し,その私人(徴税請負人)自身の計算で徴収させることをいい,その制度を徴税請負制という。この方式,制度の利点は,ヨーロッパの絶対王政期の実態に即して考えた場合,(1)私的経営の方が効率的であり,徴税経費の節減をはたしうる,(2)豊凶を問わず一定の税収が確保できる,(3)契約額を先払い(貸付け)させて借入れの組織としても活用できる,などであったが,その反面,契約額以上の税収をあげて自己の利益の増大をはかる請負人によって,納税者は厳しく取り立てられる場合が多い。…
※「徴税請負人」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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