普及版 字通 「恂」の読み・字形・画数・意味
恂
9画
[字訓] まこと・おそれる・つつしむ
[説文解字]
[その他]
[字形] 形声
声符は旬(じゅん)。〔説文〕十下に「信(まこと)の心なり」とあり、おそれつつしむさまをいう。〔論語、郷党〕「恂恂如たり」のように、形況の語として用いる。〔漢書、李広伝〕に「恂恂として鄙人の如く、口に辭を出だすこと能はず」というような、誠実のさまをいう。字はまた洵に作ることがある。
[訓義]
1. まこと、まことに、まことあるさま。
2. おそれる、ものおじする。
3. つつしむ、ひきしまる。
4. あわてる、めくらみする。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕恂 マコト・タノシフ・ヲノノク・ヒラナリ・ヨシ 〔字鏡集〕恂 ツツシム・ヲノノク・タノシフ・ウヤマフ・マコト・ヒラナリ・ヒトシ・ヨシ
[語系]
恂・洵siuenは同声。もと旬の声による形況の語。旬は(しゅん)(まばたく)のような状態をいう。
[熟語]
恂謹▶・恂▶・恂懼▶・恂実▶・恂恂▶・恂然▶・恂達▶・恂▶・恂目▶・恂慄▶
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報