慶長江戸絵図全(読み)けいちようえどえずぜん

日本歴史地名大系 「慶長江戸絵図全」の解説

慶長江戸絵図全(慶長江戸絵図)
けいちようえどえずぜん

八〇・六×八一・七センチ 写図 都立中央図書館蔵

解説江戸」と付題されているが、旧江戸城と大手町丸の内と有楽町の一部、いわば曲輪内のみで城郭内部は描かれていないから城絵図でもなく、屋敷区画と幅間数が記入された屋敷割図である。「江戸」の地図とは言い難いが、この名称で通っている。記載内容から考証は慶長一三年としているが、屋敷名の書き方、精密な画線など、半世紀以上先行しており、のちに初めて現れる手法なので後代の作製が疑われる。複数の所蔵者により江戸古図・慶長江戸絵図と付題され、便宜(慶長)十三年(江戸)図ともよばれる。文化二年あるいは同四年写の記載のあるものがある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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