懶太郎・物臭太郎(読み)ものぐさたろう

精選版 日本国語大辞典 「懶太郎・物臭太郎」の意味・読み・例文・類語

ものぐさ‐たろう ‥タラウ【懶太郎・物臭太郎】

[1] ものぐさな者を小馬鹿にし、人名のようにいった語。
御伽草子物くさ太郎(室町末)「名を物くさ太郎と申す事は、国にならびなき程の物くさしなり」
[2] (物くさ太郎) 御伽草子二三編の一つ。二冊。作者未詳。室町時代末期の成立。恋愛求婚談・立身出世談。信濃国筑摩の郡あたらしの郷の物くさ太郎ひぢかすという不精者(ぶしょうもの)が歌才によって宮中に召され、貴族の出身で善光寺如来申子(もうしご)であることがわかって出世するという筋。

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