手不入(読み)ていらず

精選版 日本国語大辞典 「手不入」の意味・読み・例文・類語

て‐いらず【手不入】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 手数のかからないこと。世話のやけないこと。
    1. [初出の実例]「手入らずといふは住しょく壱人なり」(出典:雑俳・川柳評万句合‐安永四(1772)満二)
  3. ( 形動 ) まだ一度も使ってないこと。また、その物やさま。
    1. [初出の実例]「手いらずの染茶碗、ちょこちょこわりそふな頬付」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油屋)
  4. ( 形動 )( から転じて ) 女性が、まだ男性と肉体関係を結んでないこと。また、その女性やそのようなさま。未婚の女子。きむすめ。処女
    1. [初出の実例]「いまだ、せけんのお客の御ぞんじなき、手いらずの飛切さま」(出典:浮世草子・傾城色三味線(1701)鄙)
  5. まだ一度も手入れをしてないこと。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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