手擦(読み)てずれる

精選版 日本国語大辞典 「手擦」の意味・読み・例文・類語

て‐ず・れる【手擦】

〘自ラ下一〙
① たえず手があたってその部分がすれていたむ。
※小津桂窓宛馬琴書簡‐天保五年(1834)八月一六日「此漫録いたく手ずれ候に付」
② 世なれる。世間なれして人が悪くなる。
※洒落本・金錦三調伝(1783)「手ずれても、けっくおもしろくねへものよ」

て‐ずれ【手擦】

〘名〙 何度も手があたって表面がすれていたむこと。また、そのところ。
悪魔(1903)〈国木田独歩〉七「皮表紙四六版の聖書、それも手磨(テズレ)のした〈略〉古ぼけた本」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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