打殴・打擲(読み)うちなぐる

精選版 日本国語大辞典 「打殴・打擲」の意味・読み・例文・類語

うち‐なぐ・る【打殴・打擲】

〘他ラ四〙 (「うち」は接頭語) なげやりにする。また、無造作にする。
※俳諧・笈の小文(1690‐91頃)「かの貞室が『是は是は』と打なぐりたるに、われいはん言葉もなくていたづらに口をとぢたるいと口をし」

ぶん‐なぐ・る【打殴・打擲】

〘他ラ五(四)〙 (「ぶん」は接頭語) 「殴る」を強めたいい方。勢いよくなぐる。激しくなぐる。
滑稽本東海道中膝栗毛(1802‐09)初「よこっつらアひとつぶんなぐって」

うち‐なぐり【打殴・打擲】

〘名〙 捨てておくこと。おろそかにすること。また、無造作にすること。
評判記・吉原用文章(1661‐73)四九「さればとて、打なぐりにならぬさまなれば」

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