改訂新版 世界大百科事典 「払菻」の意味・わかりやすい解説 払菻 (ふつりん)Fú lǐn 南北朝から唐代にかけての中国人がシリア,パレスティナなどのローマ帝国東方領,あるいはビザンティン帝国の首都コンスタンティノープルを呼んだ名称。イラン語でローマを示すフロームFrōmあるいはアルタイ諸語系のプルムPurumの類の漢字音訳であろう。〈普嵐〉〈伏盧尼〉〈払懍〉などの字でも表現される。後には類似の音をもつ西方の地名,例えば北アフガニスタンのフルムKhulmやファラングFarang(ヨーロッパ)などを示すのにも用いられた。執筆者:堀 直 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報 Sponserd by