抜乱(読み)ぬきみだる

精選版 日本国語大辞典 「抜乱」の意味・読み・例文・類語

ぬき‐みだ・る【抜乱】

[1] 〘他ラ四〙 つらぬき通している糸を抜き取って玉を乱し散らせる。
古今(905‐914)雑上・九二三「ぬきみだる人こそあるらし白玉のまなくも散るか袖のせばきに〈在原業平〉」
[2] 〘自ラ四〙 つらぬき通していた糸を抜き取ったために玉が乱れ散る。
貫之集(945頃)六「ぬきみだる涙もしばしとまるやと玉の緒ばかりあひみてしがな」
[3] 〘自ラ下二〙 (二)に同じ。
式子内親王集(12C末‐13C初)夏「五月雨の雲は一つに閉ぢ果ててぬき乱れたる軒の玉水

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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