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拡大する日本の経常黒字 かくだいするにほんのけいじょうくろじ Japan’s increasing current surpluses

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知恵蔵2015の解説

拡大する日本の経常黒字

日本の経常収支は2006年には19兆8500億ドルの黒字と過去最大になり、07年に入ってからも拡大傾向が続いている。国際収支としての経常収支は、貿易収支サービス収支、所得収支、経常移転収支から成るが、従来は貿易収支の黒字がサービス収支や経常移転収支の赤字を大きく上回っていた。しかし、05年以降は景気回復や原油価格の上昇で輸入額が増え、貿易黒字はむしろ減少気味である。近年の質的変化は2つある。第1は、所得収支の主要な要素である投資収益収支の黒字拡大である。日本の対外資産の増大に伴い海外からの利子・配当受け取りが拡大していることと、低い国内金利で対外支払いが抑制されている影響が大きい。この結果、06年の所得収支黒字は13兆7000億ドルと、貿易黒字の9兆5000億ドルを大きく上回り、日本の経常黒字を支える主要な柱となってきた。第2は、サービス収支赤字の縮小である。項目別に見ると旅行収支赤字の縮小と特許等使用料の黒字幅拡大が大きい。こうしたサービス収支の変化は、日本企業の多国籍化、技術力の向上などの構造的な要因によるものだが、現状の円安により海外旅行が抑制されている側面もある。

(永田雅啓 埼玉大学教授 / 2008年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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