普及版 字通 「捫」の読み・字形・画数・意味
捫
11画
[字訓] なでる・おさえる・とる・ひねる
[説文解字]
[字形] 形声
声符は門(もん)。〔説文〕十二上に「撫持するなり」とし、〔詩、大雅、抑〕「(わ)が舌を捫(おさ)ふること(なか)れ」の句を引く。捫舌とは、舌を強くおさえて撫磨する意。晋のころ、世俗の礼法を無視し、捫蝨(もんしつ)を風流のこととする俗があった。
[訓義]
1. なでる、さする、おさえる。
2. さぐる、とる、つかむ、うごかす。
3. ひねる、ひねりとる、ひねりつぶす。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕捫 トル・ヒロフ・ナヅ・ウツス・スル・ノゴフ・カク・クフ・サグル・オス
[語系]
捫munは(摩)・(磨)muaiと声義近く、強く撫摩し、ひねりとるような動作を捫という。撫phiua、(模)maもその系統の語である。
[熟語]
捫月▶・捫蝨▶・捫循▶・捫心▶・捫舌▶・捫然▶・捫足▶・捫天▶・捫頭▶・捫▶・捫腹▶・捫▶
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報