掛蒲団(読み)かけぶとん

精選版 日本国語大辞典 「掛蒲団」の意味・読み・例文・類語

かけ‐ぶとん【掛蒲団】

  1. 〘 名詞 〙 寝るとき、からだの上に掛けるふとん。かけ。⇔敷き蒲団。《 季語・冬 》
    1. [初出の実例]「暑ければ別段掛け蒲団(ブトン)にも及ぶまい」(出典:いさなとり(1891)〈幸田露伴三八)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の掛蒲団の言及

【寝具】より

…さらに幕末になると,衿,袖のつかない長方形の夜着が生まれた。これは四周に額縁のような縁をつけたもので,敷具の蒲団と同じ形であるために(幕末までは敷蒲団も上蓆と同じ額縁つきの形であった),夜着とよばず掛蒲団とか大蒲団とよび,敷くほうは敷蒲団とよぶようになった。しかし実際にはこうした寝具を使えたのはごく一部で,大部分の農村では薦や蓆,藁(わら),藁叺(わらかます),籾殻,山村ではマダ(科(しな))の樹皮や籐,苧屑(おくそ)を詰めた夜衾,また漁村では海草を麻袋に詰めるといった,原始時代以来の寝具が使われていた。…

※「掛蒲団」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android