デジタル大辞泉 「掻き遣る」の意味・読み・例文・類語 かき‐や・る【×掻き▽遣る】 [動ラ四]1 髪の毛を手で払いのける。「御髪みぐしのこぼれかかりたるを―・りつつ」〈源・総角〉2 隅の方へ寄せる。「みなほかざまに火を―・りて」〈枕・二九八〉 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「掻き遣る」の意味・読み・例文・類語 かき‐や・る【掻遣】 〘 他動詞 ラ行四段活用 〙① 髪の毛を手で払いのける。[初出の実例]「髪かきやり給ふ手つきいとうつくしげなり」(出典:宇津保物語(970‐999頃)楼上上)② 隅の方へ寄せる。かきのける。[初出の実例]「みなほかざまに火をかきやりて、炭を重ね置きたるいただきに火を置きたる、いとむつかし」(出典:枕草子(10C終)二九八)③ 手で押してあける。[初出の実例]「帷子(かたびら)を、すこしかきやり給へれば例の、いとつつましげに、とみにもいらへ聞へ給はず」(出典:源氏物語(1001‐14頃)蓬生) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例