揉出(読み)もみだし

精選版 日本国語大辞典 「揉出」の意味・読み・例文・類語

もみ‐だし【揉出】

〘名〙
① 揉み洗いをして汚れなどを取り除くこと。揉み出すこと。
※俳諧・深川(1693)「馬方を待恋つらき井戸の端〈洒堂月夜に髪をあらふ揉(モミ)出し〈許六〉」
② 能の「翁(式三番)」で、三番叟の舞の一部。小鼓三挺の間を縫って大鼓を打つ急調囃子で始まり、三番叟が「おおさえおおさえ…」と唱えながら舞う。
※俳諧・鷹筑波(1638)三「こころせくなりかしらうつなり でかさんと身をもみだしの大鼓〈正親〉」
③ 江戸時代の京坂歌舞伎で、拍子木を激しく勇ましく打つこと。

もみ‐だ・す【揉出】

〘他サ五(四)〙
① 揉んで外へ出す。
② 揉み洗いをして、汚れなどをのぞく。
※万宝料理秘密箱(1785)四「山昆布を〈略〉よくよく水にてもみ出(ダ)して洗ひ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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