化学辞典 第2版 「換算状態式」の解説
換算状態式
カンサンジョウタイシキ
reduced equation of state
還元状態式ともいう.ある物質の圧力p,体積V,温度Tをそれぞれ臨界圧pc,臨界体積Vc,臨界温度Tc に対する比で表した量,すなわち,
を用いた状態式.ファンデルワールスの状態式について,この置き換えを行うと,
となる.この式は物質固有の状態をまったく含まず,すべての物質について成り立つという特徴をもっている.ファンデルワールス式だけでなく,気体定数R以外に二つの定数をもった状態式は,いずれも同様な性質をもった換算式に変形できる.上式によれば,πとθが同じ値をもつ条件ではすべての物質は同じφをもつことになる.異なる物質についてこれらを同じくする状態を対応状態という.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報