損失余命(読み)ソンシツヨメイ(その他表記)Lost Life Expectancy

デジタル大辞泉 「損失余命」の意味・読み・例文・類語

そんしつ‐よめい【損失余命】

ある病気食事行動などの健康リスクを、余命がどれだけ縮まるかで示したもの。世界保健機関WHO)をはじめ、各国医療機関団体などが健康リスク指標として公表している。たとえば、タバコ1本の損失余命は数分から10分程度とされる。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

知恵蔵mini 「損失余命」の解説

損失余命

食事や行動などにどれだけのリスクがあるかを寿命減少で示したもの。略称LLE。対象は摂取物の他にも低体重、運動不足、大気汚染、ストレス、幼児虐待など多岐にわたり、例えば喫煙なら1本で12分、毎朝コーヒーなら1杯で20秒寿命が減るとしている。こうした数値特定の団体などがまとめて発表しているものではないが、WHO(世界保健機関)を始め各国の医療機関・団体などでリスク指標の一つとして使用されている。ただし、余命に対しプラスに作用する面があっても考慮されず、リスクのみを平均化して算出していること、また数値のもとになる研究結果が正しいとは限らないことなどに注意しなければならない。日本では、2016年9月に『それで寿命は何秒縮む?』(半谷輝己著、すばる舎)が刊行され注目を集めた。

(2017-2-2)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android