普及版 字通 「搨」の読み・字形・画数・意味
搨
13画
[字訓] うつ・おさめる
[字形] 形声
声符は(とう)。は(習)の倒文で搨覆(とうふく)の意。覆してうつことをいう。は祝の器((さい))の上をしきりに羽で(す)り、刺激を与え、ぶ意。更にこれを搨覆するのは、その祝や盟約をけがす意がある。字を臨(りんぼ)(写し書き)することを搨書といい、また搭写という。搭写はまた拓本をとることをいう。
[訓義]
1. うつ、けがす。
2. のりとをけがす、呪祝などをおさめる。
3. おおう、上からうつ。
4. する、臨する、拓本をとる。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕搨 ウツ 〔字鏡集〕搨 トリハシル・クダク・ヒシク・トル・ウツ・スル・イタク・オモフ・トリヒシグ・ヲル
[語系]
搨・(搭)thapは同声。かさねてうつ意がある。拓tjyakは声義近く、これらの字はみな拓本をとる意に用いる。
[熟語]
搨翅▶・搨写▶・搨書▶・搨匠▶・搨帖▶・搨染▶・搨文▶・搨本▶・搨翼▶
[下接語]
官搨・響搨・細搨・私搨・写搨・伝搨・謄搨・搨・翼搨・臨搨
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報