救急医療情報システム(読み)きゅうきゅういりょうじょうほうしすてむ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「救急医療情報システム」の意味・わかりやすい解説

救急医療情報システム
きゅうきゅういりょうじょうほうしすてむ

各都道府県ごとに設置された、救急医療に関する情報集約システムの一つ。コンピュータセンターと救急医療情報センター、医療機関、消防本部との間を通信回線で結んであり、消防本部による、救急隊の活動に対する側面支援として、救急患者を最適な医療機関へ収容するために必要な医療機関応需情報(診療科目診療手術可否、男女別空きベッドの有無)を収集する。医療機関に設置してある端末装置から、リアルタイムで最新の情報を入力、蓄積する。これにより救急現場に出場中の救急隊から、収容予定の医療機関について応需状況の問合わせがあった場合、迅速かつ適正に応答できる。また、一般市民、医療機関等からの問合わせに対しても案内を行う。また大規模な地震発生時には端末装置が災害運用に切りかわり、被災地内の各医療機関からは稼働状況、傷病者数、医師・看護師要員の状況等の情報が、また被災地以外の医療機関からは受け入れ可能な病床数、医師・看護師の派遣などの情報が入力され、都道府県や消防機関等へ提供される。

[窪田和弘]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

お手玉

世界各地で古くから行われている遊戯の一つ。日本では,小豆,米,じゅず玉などを小袋に詰め,5~7個の袋を組として,これらを連続して空中に投げ上げ,落さないように両手または片手で取りさばき,投げ玉の数や継...

お手玉の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android