救急医療用ヘリコプタ(読み)きゅうきゅういりょうようヘリコプタ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「救急医療用ヘリコプタ」の意味・わかりやすい解説

救急医療用ヘリコプタ
きゅうきゅういりょうようヘリコプタ

2007年に策定された「救急医療ヘリコプタを用いた救急医療の確保に関する特別措置法」に基づき,救急医療に必要な機器および医薬品を装備し,高度な救急医療を行なう病院の施設として,医師がただちに搭乗できる場所に配備されているヘリコプタ。高度救命救急センターに待機し,消防本部からの出動要請により救急専門医と看護師が乗って,2~5分以内に離陸する。現場に到着したヘリコプタは患者の近くに着陸し,その場で医師が診断,治療を施して搬送する。これにより治療開始時間が早まり,患者の救命率が向上し,予後の改善もはかられる。ヘリコプタを使用した救急医療制度は 2001年度から厚生労働省の事業として正式に始まった。欧米では 1970年代から普及が始まり,交通事故,心臓および脳疾患などの急病に対し 15分以内の治療開始を基準として多大な効果を上げている。(→救急医療システム救命救急センター

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