教会教義学(読み)きょうかいきょうぎがく(その他表記)Die Kirchliche Dogmatik

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「教会教義学」の意味・わかりやすい解説

教会教義学
きょうかいきょうぎがく
Die Kirchliche Dogmatik

カールバルトの代表的著作であるだけでなく,カトリック神学を集大成したトマス・アクィナスの『神学大全』に匹敵すると評価される大著。全4巻から成り,第1巻・序説は神の言葉論と題され2分冊から成り,第2巻・神論が2分冊,第3巻・創造論が4分冊,第4巻・和解論が4分冊から成り,付録を加え冊数にして 13冊 9000ページに及ぶ。白い表紙に包まれた装丁のゆえにマルクワルトは「白鯨」と呼んだ。全訳書としては英訳があるが,日本でも訳業が進みつつある。

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世界大百科事典(旧版)内の教会教義学の言及

【バルト】より

…バルトはこれに次々と有力な論文を発表して,その思想を展開していった。しかし31年のアンセルムス論《知解を求める信仰》によって,新しい神学的方法論を確立し,その上に立ってその終生の大著《教会教義学》の執筆にとりかかった。33年ヒトラーのドイツ帝国宰相就任を機として徐々に始まった教会に対するナチス政権の干渉のなかで,バルトはいち早くその危険な兆候を感じ,スイス国籍のまま〈告白教会〉を中心とする〈ドイツ教会闘争〉に参加し,その理論的指導者となる。…

※「教会教義学」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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