デジタル大辞泉 「成り」の意味・読み・例文・類語 なり【成り】 1 将棋で、駒が成ること。→成る92 (「おなり」の形で)貴人の外出・訪問などを敬っていう語。おでまし。→御成り 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「成り」の意味・読み・例文・類語 なり【成・為・生】 〘 名詞 〙 ( 動詞「なる(成)」の連用形の名詞化 )[ 一 ] ( 生 )① 生(な)ること。生(お)い出ること。「かたなり」② 実がなること。結実。「なりが悪い」[ 二 ] ( 成・為 )① なること。成功。成就。[初出の実例]「小山田の池の堤に刺す楊奈里(ナリ)も成らずも汝と二人はも」(出典:万葉集(8C後)一四・三四九二)② ( 接頭語「お」を付けて用いて ) 貴人の外出や訪問の尊敬語。おでまし。おいで。→おなり。[初出の実例]「御なりの事〈略〉御なりの時の御供の様躰」(出典:簾中旧記(1521頃か))③ 将棋で、王将・金将以外の駒が敵陣にはいったり、敵陣の中で一度動くことによって、金将と同じ力を得ること。飛車と角行は本来の力の上に、金将・銀将と同じ力を合わせ持つ。なりきん。[初出の実例]「『向の角の尻っぱたへ、銀を引置ねえナ』『只とられる』『ムム成(ナリ)か』」(出典:滑稽本・古今百馬鹿(1814)上)④ 近世の租税の率をいう。高一石について「六つ成」は六斗、「五つ成」は五斗を年貢として上納した。⑤ 三個の賽(さい)を用いてする賭博(とばく)で、出た数の合計が六・一一・一六のどれかになることをいう。この目が出れば胴親の勝となる。[初出の実例]「ヤレ悲しや、又なりを打たれたは」(出典:浄瑠璃・歌枕棣棠花合戦(1746)三) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例