断じて行えば鬼神もこれを避く(読み)だんじておこなえばきじんもこれをさく

故事成語を知る辞典 の解説

断じて行えば鬼神もこれを避く

決意してものごとに取り組めば、どんな障害でも乗り越えることができる、ということ。

[使用例] 「父のみかどと争いはできぬ」「でも。断じておこなえば鬼神も避くとか」[吉川英治*私本太平記|1958~62]

[由来] 「史記伝」に出て来る、紀元前三世紀、しん王朝の時代の中国の大臣ちょうこうのことばから。秦王朝の初代皇帝始皇帝が亡くなったとき、帝位を継ぐべき長男は、遠く離れた国境地帯に赴いていました。そこで、長男と仲がよくなかった趙高は、次男を擁立しようと、「断じて敢行すれば、鬼神もこれを避く(決断して思い切って行えば、祖先の霊や神だって逃げていくものです)」とけしかけます。そして、長男に自殺を命じる始皇帝の手紙偽造。首尾よく長男を葬って、次男を皇帝の位に就けることに成功したのでした。しかし、彼らの乱脈な政治によって秦王朝は混乱し、やがて滅亡することになります。

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