方言文学(読み)ほうげんぶんがく

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「方言文学」の意味・わかりやすい解説

方言文学
ほうげんぶんがく

特殊な一地域または階層の方言を用いて書かれた文学で,特に 19世紀の写実主義の文芸思潮のなかで生れたものをいう。方言を民族的文化財として愛惜し,消滅から救って文学のなかに保存しようとする意図に発するもの,また地方色を出したり,民族意識の高揚をねらうものがある。イギリス文学では,スコットランド方言を用いた R.バーンズの詩,ドーセット方言を用いた T.ハーディの小説,アイルランド方言を用いた J. M.シングの戯曲が,その例としてあげられる。ドイツ文学では低地ドイツ語を用いた K.グロート,F.ロイター,スイスのゴットヘルフらがいる。

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