日済金(読み)ひなしがね

精選版 日本国語大辞典 「日済金」の意味・読み・例文・類語

ひなし‐がね【日済金】

〘名〙 日済しの約束で貸し借りする金。日済銭(ひなしぜに)。ひなし。
※あたらよ(1899)〈内田魯庵〉「壮士上りの三百亭主にして内職損料と日済金(ヒナシカネ)を貸し」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の日済金の言及

【高利貸】より

… 近世社会では西鶴の作品にみられるように金貸や質屋は,封建制下の貨幣経済の進展とともにまず上方の都市で旺盛となり,しだいに全国の城下町や農村に拡散し,本百姓層,都市職人・小商人・下級武士層などに浸透した。礼金や利息を天引きし即日返済や日ごとに割賦返済する烏金(からすがね)や日済金(ひなしがね)などは近世後期から明治期に全盛となる。盲人保護に付随した座頭金は,先祖供養の寄付金を元本とする祠堂金や寺社修復料積立てや宮家の高名を利用する資本などとともに名目金として三都(江戸,京都,大坂)や城下町に浸透した。…

※「日済金」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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