明律国字解(読み)みんりつこくじかい

改訂新版 世界大百科事典 「明律国字解」の意味・わかりやすい解説

明律国字解 (みんりつこくじかい)

中国,明代の基本法典を日本語で解説した書。荻生徂徠(おぎゆうそらい)の著。16巻。江戸時代,将軍吉宗のころ中国法制の研究が盛んに行われ,明律の解説書も,紀州榊原篁洲(さかきばらこうしゆう)《大明律例諺解》30巻,同じく紀藩の高瀬学山《大明律例詳解》30巻など,数種あらわれたが,徂徠のこの書がもっとも普及した。版本には四文楼本と拙修斎叢書本の2種があり,自筆本も現存しており,いずれも明律(30巻)と〈問刑条例〉との訳解を収めている。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

大臣政務官

各省の長である大臣,および内閣官房長官,特命大臣を助け,特定の政策や企画に参画し,政務を処理する国家公務員法上の特別職。政務官ともいう。2001年1月の中央省庁再編により政務次官が廃止されたのに伴い,...

大臣政務官の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android