春日部郷(読み)かすかべごう

日本歴史地名大系 「春日部郷」の解説

春日部郷
かすかべごう

下総国葛飾郡内に属し、下河辺しもこうべ庄域にあった中世の郷。戦国時代には糟壁・糟ヶ辺とも表記された。当郷には紀氏流春日部氏が鎌倉時代から南北朝時代にかけて居住し、「吾妻鏡」や「太平記」でその活躍が知られる。延元元年(一三三六)三月二二日の後醍醐天皇綸旨写(武州文書)に「□□(下総)下河辺庄内春日部郷」とみえ、後醍醐天皇は上総国山辺南やまのべみなみ郡とともに当郷地頭職を春日部滝口左衛門尉重行に宛行っている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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