昭和軽薄体(読み)しょうわけいはくたい

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「昭和軽薄体」の意味・わかりやすい解説

昭和軽薄体
しょうわけいはくたい

『さらば国分寺書店のオババ』『哀愁の町に霧が降るのだ』などの自称「スーパーエッセー」で若者たちの熱烈な支持を獲得した椎名誠の文体に付けられた呼称。そのしゃべり言葉の文章化といったスタイルは,若者の心に届かなくなった既存の文学の文体に対する挑戦のようにも見えて,嵐山光三郎などの同調者も出た。しかし,時代風潮そのものの「軽薄短小化」の中に飲み込まれていったともいえる。現在なお好評な椎名の小説の文体を,平易ということはできても,わざわざ昭和軽薄体と呼ぶ必要はないように思われる。椎名自身も「さらば昭和軽薄体」なる文章を発表している。

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