服部幸雄（読み）はっとりゆきお

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服部幸雄【はっとりゆきお】

演劇学者・歌舞伎研究者。愛知県生れ。名古屋大学文学部卒業。国立劇場芸能調査室専門員となり，同調査室主任専門員，千葉大学教授，日本女子大学教授を務めた。千葉大学名誉教授。歌舞伎研究の第一人者であるが，その研究対象は中世の猿楽や芸能民の始原探究など時代を遡り，1970年代から研究対象としていた芸能の守護神である宿神(しゅくじん)についての論考をまとめた著作が，死去後に《宿神論―日本芸能民信仰の研究》として刊行された。歌舞伎についての主著として《歌舞伎の構造》《歌舞伎の原像》《江戸歌舞伎論》《大いなる小屋　江戸歌舞伎の祝祭空間》《歌舞伎のキーワード》《歌舞伎歳時記》などがあり，《歌舞伎成立の研究》で1968年度芸術選奨文部大臣新人賞を受賞した。→道々の者

出典　株式会社平凡社