本格焼酎(読み)ホンカクショウチュウ

とっさの日本語便利帳 「本格焼酎」の解説

本格焼酎(乙類焼酎)

さつま芋や麦、米、そばなどを原料に、単式蒸留器で蒸留したもの。原料の香りや味わいが生きているのが特徴南九州主産地。酒税法上のアルコール度は四五度以下(市販酒の中心は二〇~三〇度)。

出典 (株)朝日新聞出版発行「とっさの日本語便利帳」とっさの日本語便利帳について 情報

世界大百科事典(旧版)内の本格焼酎の言及

【酒】より

醸造酒 蒸留酒は,醸造酒の発酵液(もろみ),またはそのろ液やろ過残渣(ざんさ)(酒かす)を蒸留したものをいう。酒税法上の種類としては,アルコール含有物を連続式蒸留機で蒸留した焼酎甲類(ホワイトリカー),デンプン質原料,こうじ,水を原料として糖化,発酵させ単式蒸留機で蒸留した焼酎乙類(本格焼酎)などの焼酎,麦芽などの発芽穀類と水を原料として糖化,発酵させ蒸留したウィスキー,および果実を原料として発酵させ蒸留したブランデーを含むウィスキー類のほか,スピリッツ類がある。スピリッツ類には,中国の茅台酒(マオタイチユウ)のようにアルコール分が焼酎乙類の最高限度である45度を超えるものや,アラック,テキーラ,ラム,アクアビット,ジン,ウォッカなどのようにウィスキー類とは原料あるいは製法が異なるものがこれに含まれる。…

【酒造業】より

…メーカー数が多いため,大手メーカーの市場占有率はビールやウィスキーに比べて低い。
[焼酎]
 焼酎には,連続式蒸留機で蒸留した焼酎甲類(新式焼酎)と,それ以外のたとえば単式蒸留機で蒸留した焼酎乙類(本格焼酎)がある。甲類が大企業(宝酒造,合同酒精など)によって生産されているのに対し,乙類はその大部分が熊本,宮崎,鹿児島,沖縄にある中小企業によって製造されている。…

【焼酎】より

…これに対して,糖みつなどの農産物を原料としてこれをアルコール発酵させ,連続式蒸留機を用いて高純度のアルコールをとり,これを水でうすめてアルコール分36%以下にした酒を焼酎甲類と呼んでいる。乙類は本来のものの意味で本格焼酎ともいい,甲類は1899年に神谷伝兵衛がドイツから輸入した連続式蒸留機でアルコールを製造し,これに水を加えてつくったのが初めで,新式焼酎と呼ばれ,近年はホワイトリカーの名で親しまれている。ちなみに神谷伝兵衛は1882年〈蜂印葡萄酒(はちじるしぶどうしゆ)〉を発売,のちに東京浅草に神谷バーを開き,〈電気ブラン〉の名を高からしめた人物である。…

※「本格焼酎」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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