杜康(読み)とこう(かう)

普及版 字通 「杜康」の読み・字形・画数・意味

【杜康】とこう(かう)

初めて酒を作った人。酒。魏・武帝〔短歌行楽府 (なげ)きては、當(まさ)に以て慷(なげ)くべし 憂思し 何を以てか憂ひを解かん 唯だ杜康のみ

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出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

世界大百科事典(旧版)内の杜康の言及

【酒】より

…エチルアルコールを含む致酔性飲料。酒の字は酒壺の形状を示す〈〉から生まれたものと思われるが,古代中国で杜康(とこう)がはじめて酒をつくったのが酉(とり)の年であったためなどとする説もある。本来〈さけ〉は日本の在来酒である清酒,濁酒などをさし,〈き〉〈くし〉〈ささ〉などとも呼ばれた。…

【杜氏】より

…また,酒造労務者の総称ともされる。杜氏の名の由来については,昔中国で初めて酒をつくった杜康(とこう)の名をとったとする説,奈良・平安時代造酒司(さけのつかさ)が酒をつくるのに用いた壺を〈大刀自(おおとじ)〉〈小刀自(ことじ)〉と呼び,後の人が酒をつくる人をも刀自と呼んだとする説,寺社で酒つくりが行われる以前,酒つくりは家庭を取りしきる主婦(刀自)のしごとであり,刀自が転じたものであるとの説などがある。《日本書紀》の崇神紀に〈高橋邑(たかはしのむら)(現,天理市)の人,活日(いくひ)を以て大神の掌酒(さかびと)とす〉とあり,これが記録に残るはじめての杜氏で,奈良県桜井市の大神(おおみわ)神社境内にある活日神社は現在でも杜氏の信仰を集めている。…

※「杜康」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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