東公文名村(読み)ひがしくもんみようむら

日本歴史地名大系 「東公文名村」の解説

東公文名村
ひがしくもんみようむら

[現在地名]富山市公文名

富山城下の東方、いたち川右岸に開け、当村から横内よこうち村・大場おおば村を経て岩峅寺いわくらじ(現立山町)へ至る立山道の一ルートが出ていた。江戸初期の公文名村は加賀藩領であったが、万治三年(一六六〇)の領地替によって西側の一部が富山藩領となり、明治七年(一八七四)旧加賀藩領の当村を東公文名村、旧富山藩領を西公文名村と称した。なお佐々成政所持の伝承をもつ越中国絵図屏風(佐藤美術館蔵)に当地は「公文所」と記され、中世山室やまむろ保の公文所所在地とも思われる。寛永一七年(一六四〇)の神尾直次等宛新川郡内知行所付状(神尾家文書)に、公文名村は高二八六石余、免四ツ一歩四厘とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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