松井道珍(読み)まつい どうちん

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「松井道珍」の解説

松井道珍 まつい-どうちん

?-? 織豊-江戸時代前期の墨工
はじめ大和(奈良県)の十市(とおち)城主中原遠忠につかえた。天正(てんしょう)のころ奈良に移住して製墨をはじめ,慶長8年(1603)良墨を朝廷に献上して土佐掾(とさのじょう)をうける。子の道寿から代々古梅園を号し,現在にいたる。通称は又三郎

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

朝日日本歴史人物事典 「松井道珍」の解説

松井道珍

没年:天正18.11.28(1590.12.24)
生年:享禄1(1528)
室町末期の墨工。奈良の製墨業「古梅園」の初代。延喜図書寮造墨式・李家製墨法・空海二諦坊油煙墨遺法などを研究して,良質の油煙墨を作り,慶長8(1603)年,朝廷に献上して土佐掾の官位を賜った。子の道慶自邸の梅の古木にちなんで古梅園と号した。

(河合仁)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android