ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説
人口 136万4316(2015)。
年降水量 1316.0mm (奈良市) 。
年平均気温 14.9℃ (奈良市) 。
県庁所在地 奈良市。
県木 スギ。
県花 ナラノヤエザクラ。
県鳥 コマドリ。
本州のほぼ中央部,近畿地方のやや南部に位置する県。中央部を西流する吉野川を境に,北部は生駒山地,大和高原,竜門山地,宇陀山地および奈良盆地,南部は紀伊山地に属する山岳地域 (吉野山地) である。気候は内陸性気候で寒暑の差が大きい。古代の大和国で,古くから文化が開け,飛鳥 (あすか) は政治の中心地となった。持統8 (694) 年,日本初の都城藤原京が現橿原市内に建設され,元明天皇まで3代の都であった。和銅3 (710) 年,元明天皇が現奈良市を中心とする地に平城京を建設して遷都,延暦3 (784) 年の長岡京遷都まで都がおかれた。近世は郡山藩など8藩と天領,寺社領に分割統治されていたが,明治4 (1871) 年の廃藩置県により,統合し奈良県となった。県域の約 80%が林野で,農地は奈良盆地に集中している。米作のほかカキ,ウメなどの果樹,イチゴなどの野菜,花卉が栽培される。吉野山地ではスギ,ヒノキ,マツ,モミなどの森林資源に恵まれ林業が盛ん。また奈良市の墨,筆,御所 (ごせ) 市や高取町の大和売薬,桜井市の三輪そうめん,大和郡山市の金魚などは伝統産業として有名。奈良市を中心に多くの神社,仏閣,史跡,古墳があり,観光資源に富む。阪神工業地帯の延長として工業化,宅地化が著しい。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報