朝日日本歴史人物事典 「松平茂昭」の解説
松平茂昭
生年:天保7.8.7(1836.9.17)
幕末維新期の福井藩主。号は巽岳。糸魚川藩(新潟県)藩主松平直春の長男。安政5(1858)年,将軍継嗣運動が災いして隠居・謹慎の身となった松平慶永(春岳)のあとを受け,幕命により襲封。藩内には一時,茂昭のリーダーシップ確立を図る動きもあったが,幕府と距離をおいた政治路線で慶永が終始藩論を主導し続け,茂昭はついにその行動に自分の色を出すことはなかった。第1次長州征討に際しては,副総督として小倉に出陣。明治2(1869)年,福井藩知事となった。<参考文献>『松平春岳公巽岳公履歴略』『松平春岳未公刊書簡集』
(高木不二)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報