松武郷(読み)まつたけごう

日本歴史地名大系 「松武郷」の解説

松武郷
まつたけごう

旧葉栗・丹羽両郡内の国衙領。現江南市松竹まつたけ・一宮市瀬部せべ辺りで、「松竹」とも書く。嘉禎四年(一二三八)尾塞某置文案(石清水八幡宮菊大路家文書)に、御家人尾塞氏五代相伝の本領一〇ヵ所の一としてあげられた「まつたけ」が初見。同年代と推定される北条時房書状案(同文書)に「尾張国尾塞村松武名」とみえる。郷を称する史料がみられるのは南北朝期に入ってからで、観応元年(一三五〇)一〇月八日、源(中島)新蔵人祐俊が、彼の勲功地で薩摩前司旧領の「葉栗郡松武郷内木瀬田(号瀬辺田)」の田地六町四反を一一〇貫文で妙興みようこう(現一宮市)に売寄進した(「中島祐俊売券」「中島祐俊寄進状案」妙興寺文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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