日本大百科全書(ニッポニカ) 「桂平」の意味・わかりやすい解説
桂平
けいへい / コイピン
中国南部、広西(こうせい)チワン族自治区南東部の県級市。珠江(しゅこう)水系の黔江(けんこう)と郁江(いくこう)の合流点に位置する。貴港(きこう)地級市に属する。人口190万1000(2015)。珠江水系の主要河港の一つとして開け、清(しん)代以前には潯州(じんしゅう)と称した。現在も柳州(りゅうしゅう)、南寧(なんねい)へ向かう小型汽船の基地となっている。付近は米(二期作)とサトウキビの産地で、製糖工場のほか市東部の木圭(もくけい)にマンガン鉱山がある。名産として、麻垌(まとう)ライチや西山茶、羅秀(らしゅう)のライスヌードルが有名。
市北部の金田(きんでん)は太平天国挙兵の地として知られ、金田起義団旧跡がある。また1855年広東(カントン)天地会が大成国の首都と定めた大成国王府遺跡もある。黔江の桂平市と武宣(ぶせん)県の間は大藤峡(だいとうきょう)とよばれる景勝地として知られる。
[青木千枝子・河野通博・編集部 2017年8月21日]